葬送と美 展 Yoo Lizzy -韓国のこころの造形-
The Form of the Beautiful Life-Funeral

4月6日(金)〜 4月22日(日) 月曜休館
10:00〜18:00(入館は17:30、最終日は16:30まで)
場所:B1F 企画展示室
入場無料

Yoo, Lizzy(劉里知)の作品を通して葬送の意味を問い直す

 死は人間のもっとも重要な問題であり、葬送儀式は、その死を表現する人間の生の一つの形式である。その意味で、葬送儀式と関連するすべての造形形式は芸術表現であると言える。
 私たちは長い間、時代々々の変容を受けながらも、宗教的伝統として様式化された儀式、造形形式のなかに、死者を送り、偲ぶ心を投影しつつ、死とそして生の意味を感じ取ってきた。しかしいま、その形式も、意味も揺らいでいるように見える。
 いま我が国では、葬儀や供養といった葬送のあり方が様変わり、あるいは多様化しつつある。そのことの善し悪しは別にして、社会的にも個人的にも、葬送や死の持つ意味が揺らいでいることの現れであろう。一方、韓国においても、国家的な要請もあり、伝統的な土葬から火葬への転換が進められ、葬送の様式が変化しつつある。かつてはなかった一般家庭において遺骨を祀るといったこともその一つである。
 Yoo, Lizzyは、韓国の重要な金属工芸作家の一人であり、近年、骨壺をはじめとした葬送具等の作品を数多く発表し、注目を集めている。我が国の骨壺の研究からも触発されたというその作品は、しかしながら韓国の伝統文化、葬送文化に深く沈潜し、その精神を現代における造形表現としてすぐれた芸術作品に創り上げている。
 葬送儀式は、もっともよく民族の精神文化を映し出す。私たちは、Yoo, Lizzyの作品を通して彼我の文化の相違や近しさを知るとともに、その作品の深い精神性と美しさは、死者を送るということや現代における死と生の意味を改めて考えさせられる。
 こうしたYoo, Lizzyの作品を広く一般に公開することは、今日の我が国の葬送のあり方や意味を問い直すとともに、韓国と我が国相互の文化理解を深める貴重な機会を提供できると考える。

【共 催】:伊丹市・財団法人伊丹市文化振興財団、特定非営利活動法人芸術環境計画
【展示内容】:韓国の金属工芸作家であり、ソウル大学校美術大学教授であるYoo,Lizzy氏の骨壷を中心とした葬送にまつわる作品を通して、韓国の葬送文化について紹介するとともに、日本の葬送文化についても考察する。人間のもっとも深い営みである葬送と美に関わる韓国と日本の文化交流を展示し、広く一般に公開することで、相互理解を深める機会を提供する。
・企画協力:大久保英治(現代美術家)
・出展作品構成(予定)
 旧作:骨壺6点の他、香炉、香床、ろうそく立て、墳墓縁石(「逍遙」)、石室など、14点
 新作:骨壺6点の他、聖骨箱、香炉、ろうそく立て、花瓶など、14点
【助 成】:韓国文化芸術委員会、韓国工芸文化振興院
【後 援】:神戸新聞社、産経新聞大阪本社、兵庫県、伊丹市教育委員会

■ 関連企画  公開シンポジウム『葬送と美から、いのちの現在へ』(仮)
4月7日(土) 15:00~17:00 
場所:旧岡田家住宅酒蔵
Yoo,Lizzy(金属工芸作家、ソウル大学校美術大学教授)
Lee,Ihnbum(蚩尤金属工芸館館長)
野村 雅一(国立民族学博物館名誉教授、京都外国語大学教授)
        司会進行:坂上義太郎(伊丹市立美術館館長)


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